マーガレットにリボン

読みました。二年生三人がまったりと何気ない雑談をしつつ、何気ない短編が幾つも表されていくという、これ以上ないほど何気ないマリみてでしたね。悪くなかったです。むしろ良かったです。その中で志摩子の生まれに関するエピソードは一際異彩を放っているといえば放っているのですが。
家庭の問題は家庭の中で解決(明確に解決はしないが)させるのがマリみて。可南子と瞳子と、祥子と志摩子。家庭の問題は難しい。解決しようがしまいが、家族とはそれからもずっと関わって生きていくのです。そういう問題も含めて家族なのですから。可南子や祥子だって、家族のことを憎らしく思うこともあるし、愛しく思うこともあるでしょう。ひとえにそれは『情』というやつなんだけど、そういう当たり前の家族感情が描かれているのには、何故か安心しますね。