ポケットとらべら〜ず

らきすたのアンソロジーを総なめにしてやるぜ」
という決意のもとに家を出たのが昼頃のこと。まあ確固たる決意の割りに、あっさりと行き着けの本屋に一通りは置かれていたのだけど、アンソロジーの数冊を前にすると、果たして敢えて地雷原に突入する意味はあるのだろうかと、ふと我に帰ってしまう。こう見えて当時はカノンなんかのアンソロをひたすら買っていたものです。だが9割がたが地雷だったな。
さて肝心のらきすただけど、購入前にきっと、全て買うか買わないかで悩むだろうなと想定していたので、予め最低限の欲しい一冊だけをピックアップしておいた。比較的最近発売されたらしい、『らき☆すたポケットとらべら〜ず』です。アンソロジーというと数名からなる作家がそれぞれ寄稿する形なのだけど、これは一冊まるまるを一人の作家が描いている珍しい本。何故これを選んだかというと、きっと面白い、最低限適当な内容ではないと分かっていたので。
内容としては、何故かフィギュアサイズになってしまったこなたたちが、まったりと藹々としつつ、元に戻る方法を探していくというもの。まったりコメディ事件構造、探偵かがみの推理、最後に読者をの予想をひっくり返すと、なかなか……というか、かなり頑張ってストーリが作ってあって非常に好感触。なんというか、これは良いこなかが。昔、この作者さんのONEの同人誌とかを好んでよく読んでいて、だからきっと良い出来だと確信はあったのだけど、ここまで出来が良いとは思ってなかった。グッジョブ、としか言いようがないアンソロでした。